Resonance

快復への道のり

蜻蛉の夢

暖かな海の中で、ちっともエサをとれずに、細くまっすぐに伸びているはずの黒い口吻も折れて短くなって、死にそうな魚。

僕は、餌になりそうなジェルの詰まった透明なビニールパックをなぜか持っていて、弱ったその個体を捕まえて、残った口吻を射し込んでやる。

弱り切っていたかに見えた個体は、どんどん飲む速度を上げて、体色が鉛色から、本来の青みを帯びた銀色に輝き、口吻も本来の長さ以上に伸びて、それでも飲み続けたその個体は一瞬、血液と同系色になったあと、膨れ上がり、鱗や鰭の輪郭だけほっそりと残して透明になり、ポロポロと弾け飛んでしまった。

 

まるで蜻蛉には見えなかったけど、そのように感じた、点滴を受けた後の夢。

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