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Resonance

快復への道のり

殿町

多摩川を挟んだ羽田空港の対岸に、殿町という場所があるそうだ。

 

そこには、来たる再生医療、核酸医薬、中分子製剤の隆興の時代にむけて、産学複合体の研究開発施設群が整備されているという。

 

思えば修士1年の夏、埼玉のわりと奥まったところで開催された「生化学 若手の会 夏の学校」で、合併して誕生したばかりのアステラス製薬の初代会長、青木初夫氏の講座にも出たのだった。

 

アカデミアで生きていこうという学生や、既にアカデミアでのキャリアを築き上げている人の集まりだからか、製薬業界の展望を語る青木氏の講座は人もまばらで、後にノーベル医学生理学賞を獲ることになる、まだ最初のiPS論文出したばかりの山中伸弥教授の講座に比べたらはるかに閑散としていた。

 

青木氏は農学部農芸化学を専攻して、当時はまだ医薬開発のメインストリームともいえた、天然物、主に放線菌やその他の細菌類の生成する化合物を医薬品に転用できないか、というアプローチで企業研究員としてのキャリアを歩み始めた方だった。

 

僕は「農学部出身者でも製薬業界で研究職を得ることは可能なのか」と、青木氏に訊いて、頑張ってください、とお答えいただいたものだった。

 

修士卒業間際に、寒い京都国際会館まで、山中伸弥氏の大盛況の一般向け講演を聴きにいったりもしたな。

愛知県岡崎市の国立生理学研究所に、実験手法を習いに行った時も、様々な企業の研究員にお会いした。

就職活動の過程でも、産学連携を仲介するコーディネーターの会社説明会やら、小さな小さな研究開発志向に特化してマネタイズに苦労しているような企業を覗いたりもした。

当時は、今もなおともいえるかもしれないが、バイベンチャーブームだったのだ。

 

と、本当にやりたいことってなんなんだっけ、と、8年前に作っていた修論発表の投影用資料を眺めて、今、思い返したところ。

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