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Resonance

快復への道のり

placebo/nocebo

プラセボ、ノセボ。

 

プラセボ効果。なにも有効成分を含んでいない、形だけの錠剤なりカプセルなりを、これは効くからと言って服用させると、実際に期待される効能を発揮してしまう現象。なぜだか血圧が下がったり、血糖値が下がったりする。

 

プラセボ効果は、特に抗うつ剤などの精神薬では顕著にみられるとされる。現に、仕事として精神薬の治験を現場で担当していた時には、誰がプラセボ飲んでいて、誰が有効成分を含んだ実薬を飲んでいるのか、カルテからはまったくわからなかった。

1:1で割り当てられているはずなのだが、どの被験者も、それなりに効果が出ているように見える。もちろん、なにも飲まなくても自然と回復したのかもしれないし、それは誰にも分からない。

最後の被験者が予定通りの服薬期間を終え、最終的な効果判定が終わってから、実薬かプラセボかを開ける作業が行われ、統計処理されて治験としての成績が確定する。

抗うつ薬の開発では、多くの薬剤がプラセボと大差がないか、あるいはむしろ劣った成績を出し、製品化にいたらなかった歴史がある。2016年現在もなお、抗うつ薬にとってプラセボは、強力なライバル。

 

ノセボ効果は、その逆。

有効成分を含んだ実薬を、これは単なる形だけのもので、ちっとも効かないから、と言って飲ませると、効果が発揮されない、またはそれほど効かないか、場合によっては悪化さえする。

治験では、もちろんそんなことはしないので、経験的にも分からない。

精神科の患者が薬の効果を疑い始めたら余計に悪化する事例はあるようだ。また、精神科医が新薬をあまり信用しないまま処方すると効かないとも言われている。抗うつ薬の治験が成功しにくい理由のひとつとも言われる。

 

プラセボ効果にせよ、ノセボ効果にせよ、暗示の強さ、みたいなものの表れなのだろうと思う。言霊みたいな話に聞こえてこないだろうか。

 

なにが成功かはさておき、世で成功する人は、あたかも既に成功が保証されているかのように振る舞うという。

 

 

きっと、うまくいくよ。

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