Resonance

快復への道のり

OKAZAKI LOOPS 京都探訪9/3分

日が空いてしまった。

 

朝陽を受けて龍神でも出そうな雰囲気の檜風呂に浸かって、影が美しく伸びるタイル壁をただただ眺めていた。

部屋の壁に突きたっているPixCell-Axeは自然光を分解して、これまで見たことのないような色合いを放っていた。

 

朝食はそれほど食べられる方ではないのだけれど、ゆったりと。おかげで、朝一で駆けつけるはずが、出遅れ気味に。

 

東山駅からそう遠くないことは知っていたけれど、敢えて京都駅前のターミナルから市バスを選択。

混んだバスの隣席を譲ってくれたのは、愛知からダリ展を見るために来たという女の子で、とても感じよく互いにお喋りできて、なんだかほっとした感じ。

前日にも思ったけれど、対話が足りていないのだ、今の僕には。

 岡崎公園で一緒に降りてバイバイ

 

ロームシアター京都は今年開館したばかりで、シンプルに美しい。

hearing things #Metronome は、11:20の回を予約。鑑賞の直前には、evalaさんご本人に会えて、EaR Rectureでこの作品について聞いて駆けつけたことを伝えることができた。

 

完全な闇の中に置かれた3つのメトロノームの真ん中に腰掛け、聴覚を揺さぶられ、平衡感覚をゆさぶられる。音のVR、音のAR。

 

鑑賞直後にもevalaさんとお話できて、今度はこんな作品を作りたい、というようなコンセプトまで教えてくださった。なんというご縁か、ここは京都なのだ。

 

晴明神社へのお使いを果たしたりなど。

 

烏丸御池で下車して、昨日の素晴らしいカフェへ、ランチに。客あしらいはさすが。そして、土曜の昼下がりにこの豊かさが簡単に手に入るという京都。まだ東京で消耗してるの?という気分。

 

再び東山駅からみやこめっせへ。

白川のせせらぎがあまりに美しくて。

 

ALMA MUSIC BOX 死にゆく星の旋律は、チリの電波望遠鏡が捉えた天文学的な規模での星の死の観測データを円盤状のオルゴールにして、その旋律に京都市交響楽団のフルオーケストラと、さらにグランドピアノや、手作りにしか見えないキーボードや、ドラム、ボーカル、コーラス、DJなど、様々なパートが加わった演目を披露していた。

 

一番最初に印象的なDJプレイを披露していた人が、あのRay Kunimotoさんだったってこと、後々わかった。

 

そのあとはロームシアターに戻って、氷のレコード実演を眺めたりなど。

スタッフさんに話しかけてみると、広報として名和さんなどへの取材にも同行してた人だったそうで、ちっちゃな子供が溶けてしまったレコードをもう一度掛けたい!というのに応えていたりして、ほんわか。

 

 

そして、度肝を抜かれる、静かな興奮を与える、観る者に意味を考えさせる圧倒的な異質性の上に成り立っていた舞台、VESSELを鑑賞。舞台美術は名和晃平、演劇指導はダミアン・ジャレ。

 

仄暗い明かり、台座のような中央の彫刻、舞台上に浅く満たされた液体、リズムのないドローン音、という中で、台詞ひとつなく、男女の区別さえつかないヘッドレスという顔を腕で巧妙に隠したポーズを一貫してキープしたまま、ただただ肉体だけで表現するという異様な演出。

これはいったいなんなんだ。なにを象徴しているんだ。

 

僕が途中から思えて仕方なかったのは、中央の台座は古来、神が宿るとして祀られた磐座の表象で、原初の神はどのように現世にうまれ人の姿をとるようになったのか、という物語なのではないか、ということだ。

ここしばらく古事記を読んでいたせいも多分にあるのだろうけれど、それでも。

 

衝撃と未消化な疑問が入り混じって、宿までの暑く湿った夜道を、非常に遅い足取りで進むしかなかった。

 

 

烏丸御池至近のゲストハウスにチェックインして、京都畳一枚分のスペースに荷物と身体を滑り込ませ、また驚くほどあっさりと、眠りに落ちた。